あの空は夏の中

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銀色夏生

高校時代、電車通学で

定期をもっていたので

たまに途中下車する駅の本屋で

銀色夏生」の詩集が平置きされていた。

それもかなりの量だったと思う。

 

時代は、まさに「銀色夏生」ブームだった。

 

私は、まったく本を読まない人間だったので

本が大好きな親友なら好きそう?

と、思ったくらい。

 

少しぺらぺらとめくったけど

詩集とか、よくわからない。

それが初めての「銀色夏生」との出会いだった。

 

高校を卒業して、企画デザインの仕事に就いた。

 

仕事を教えてくれる先輩は、とにかく忙しい人で

なんとか自分で雑用でもいいから

仕事を探す新人時代だった。

 

同じ部署の営業の先輩は、工場に

部署の過去の商品の場所を

いくつか教えてくれてたから

ひまになると工場で砂埃にかぶった

過去商品を自分の机まで運んで

キレイに拭いて年代順にファイリングしたり

別の中二階の倉庫では

もう、ぐちゃぐちゃな状態で・・・

他の部署の過去商品も同じように乱雑・・・

 

中二階にも、掃除や商品を整理整頓しに

行ったりもしていた。

 

その時、乱雑に置かれた物の中から

銀色夏生」の詩集を見つけた。

ハードカバーだったから

かなり古いものだったと思う。

 

「微笑みながら消えていく」と

タイトルが書かれた白い表紙。

 

掃除の休憩中に、ぺらぺらと読んでみたら

めっちゃ惹き込まれる言葉の数々・・・

 

昔は、良さがわからなかったけど

これはブームになるわ・・・

と、思った。

 

それから、本屋で文庫本の

「これも同じ一日」

「わかりやすい恋」

「LESSON」

「GO GO HEAVENの勇気」

と、買い集めた。

 

一冊、一冊に、必ず好きな詩を見つけては

銀色夏生」に染まっていったと思う。

 

本も詩も読まないのに

中学の頃から、詩や小説は書いてたから

もう、ある時からもろ影響受けまくった文章や詩に

なったと思うw

 

いつも角川の本棚で探す感じで

それがいつのまにか幻冬舎の本棚にも

銀色夏生」の詩集を見つけてからは

どっちもチェックしたり。

 

幻冬舎では

「恋が彼等を連れ去った」

を買った。

 

ある日、「銀色夏生」の詩集の中に

つれづれノート」を見つけて

その「つれづれノート」はシリーズになった。

 

唯一、私が買わない「銀色夏生」だった。

 

私は、ほんとに「銀色夏生」の詩が好きだったから

銀色夏生」がどんな人なのか知りたくなかった。

なんなら性別さえも知りたくなかった。

なるべく、本人だとわかるものを避けて買った。

 

どんな時も、そばに「銀色夏生」があって

初めてHPを作った時も、日記のタイトルを

銀色夏生」の詩集のタイトルからつけたりw

それは、今も変わってなくて

私のブログすべてのタイトルが

銀色夏生」の詩集のタイトルからだしw

このブログもだw

 

銀色夏生」の詩は

当時、この詩が一番好きだったけど

今なら、こっちの詩のが刺さるな・・・

と、その時、その時の私に刺さる詩が見つかるのが

ほんとに、すごいと思った。

 

ちょうど、学生から社会に出た時は

 

「考えたんだけど・・・

実際にやってみると

教わってきたこととは

違うんだよね・・・

どうして大人は本当のことを

教えてくれないんだろう

わたしたちが教わってきたものと

現実は違うよね」

 

とか、めっちゃ共感した。

 

そして、恋の詩にも共感した。

特に片想いや切ない詩に共感した。

 

「あの日来た道をたどる」

青い夕暮れを

港でむかえながら

別れ別れになるつらさを忘れようとして

ケンカをした

ケンカ別れでもしなければ

今日は離れられないと思ったの

そんな事あの人は知らないから

私のキツイいい方に怒った

私はますます悲しくなって

自虐的に別れた

それきりになってしまい

今では彼はむこうに恋人がいる

私は今でも彼を忘れられなくて

あの日来た道をたどる

 

 

自分が、まったく素直じゃなく

強がる性格だったから

この詩も、あぁ・・・わかる・・・

と思ったものだ。

 

でも、「銀色夏生」の詩のすごさは

ほんの短い数行に、すべてが書かれていることだった。

 

これは、今でも私の教訓になってる詩

 

「やさしくするなら最後まで

つめたくするなら最初から」

 

ほんとに、そうだよな。

でも、それがすごく難しいこともわかる。

 

そんなたった二行の詩が刺さるなんて。

 

「わがままも

かわいいのは

最初と最後だけ」

 

「思いこみで愛されて

イヤだった」

 

たまに、突き放される詩も好きだった。

そして、それを生きる上で

気をつけようとも思ったw

 

銀色夏生」と出会ってから

私は、どんな大人になったんだろう。

 

今なら、「銀色夏生」のどの詩が

刺さるんだろう?

共感するんだろう?

 

きっと、これから先もずっと

銀色夏生」の詩をココロの片隅に

生きていくと思う。