あの空は夏の中

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置いていったもの(3)

私が、学校へ行かなくなったのは

高校3年の時。

もう、就職先も内定していたから2学期だと思う。

 

理由は、「いぢめ」だった。

 

「いぢめ」の兆候はあった。

 

私に彼氏ができた時に、クラスメートの女子が

悪口を言うようになった。

 

それを同じグループの子から

「魚ちゃんみたいにレベルの低い子に

彼氏ができたからだよ」

「レベルって何?」

「クラスの中心にいる子たちはレベルが高いけど

魚ちゃんみたいに、おとなしいグループの子は

レベルが低いってこと」

その子とは別のグループにも入っていて

そのグループみんながレベルが低いって意味だった。

「何それ?バカらしい」

今で言うスクールカーストと同じだったと思う。

それを私は、心底くだらないと思った。

 

風邪で休んだ次の日

教室に入ると、空気が違った。

(ああ・・・いぢめが始まった)

と思った。

 

いぢめが、どんどん悪化する中

私は、いぢめに加わってるひとりに聞いた。

「なんで、こんなことするの?」

「私に聞かないでよ!みんなだってやってるじゃん!!」

びっくりした・・・というか呆れた。

 

私は、てっきり私をキライな人たちが

悪口を言っていたグループや

仲良くしていたグループの子たちが

結託して「いぢめ」が始まったと思ったけど

主犯や理由がある人以外に

みんながやってるからって、どんだけガキなの???

「いぢめ」をしている全員に対して

高校生でしょ?来年には、みんな社会人になるんでしょ?

あまりの幼稚さに呆れたよ。

 

そして、こんなバカなやつらと同じ空気を

吸いたくない!!

バカに染まりたくない!!

 

という理由で、学校へ行かなくなった。

と、言っても

生徒会・部活・愛好会に入っていたから

放課後には学校へ行っていた。

教室には行かなかっただけで。

 

だから、他の人の「不登校」とは

かなり違うから参考にはならない。

 

「登校拒否」や「不登校」と耳にするたび

ずっと考えていたけど

明確なこれっていうものが

わからないまま大人になった。

 

たまたま、読んでいたマンガの脇役に

不登校」のキャラがいた。

 

毎日、楽しく大好きな家族や友達に囲まれ

不登校」とは無縁に過ごしていたキャラが

何度目かのクラス替えで

「ここで、はじめて緊張の糸が切れた」

と書かれていた。

そして、起き上がれない。

学校に行きたくない。

学校へ行けば友達がいるのに。

でも、なにもしたくない。

 

私は、長年、友達もいるのに

「いぢめ」にもあってなかったのに

なぜ、みんな「不登校」になったのか?

ずっと、わからなかったヒントみたいなものを

見つけた気がした。

 

もちろん、全員が「これだ」とは思わない。

 

そして、思った。

疲れちゃったんだね・・・

 

中1に出会った2コ上の彼女

とても優しかった。

 

中3で同じクラスになった猫ちゃん。

彼女も、とても優しかった。

 

優しくて繊細だったんだね。

だから、疲れちゃったのかもしれないね・・・

生きることに真面目だと

疲れちゃうよね。

 

私は、ずっと友達でいたかったけど

 

マンガのキャラのセリフに

「友達とは時々遊んだ。

 でも

 変わっていくみんなと

 なにも変わらない自分という現実が

 しんどくなって」

 

その言葉に

悲しいキモチになったけど

 

中1の私は、何の迷いもなく

「早く学校に来れるようになるといいね」

と言ったり手紙に書いていたかもしれない。

 

それが、ますますプレッシャーになるってことも

知らずに。

そして、私だけでなく他の友達も同じようなことを

学校へ行くことがあたりまえだと信じて疑わず

言っていたんだと思う。

訪問していた担任も同じだったと思う。

 

今だったら、もっと違う話ができたのに。

 

猫ちゃんとは、猫ちゃんのお母さんから

制服で会わないでほしいと言われたのは

猫ちゃん自身が

変わっていくみんなと

変わらない自分にしんどくなっていたのかもしれない。

 

こんな大人になるまで、わからなかったのも

ショックだったけど

 

学校に来てほしくて待ってる自分の寂しい

キモチばっかりで、ふたりのキモチを

わかってなかった。

 

私は、やっと

お互い、当時の中学生で、ふたりに

 

「ありがとう。友達になれて、すごい、うれしかった」

 

今、ふたりが、それぞれに楽しく幸せならいいな。

 

置いていってしまった場所に

私は、長い時を経て、きちんと向き合えた気がする。

あんなに一緒だったのに

あんなに一緒だったのに

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