あの空は夏の中

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少女邂逅

いぢめをキッカケに、声が出なくなった

小原ミユリ(保柴萌香)。

自己主張もできず、周囲にSOSを出す勇気もない。

そんな、ミユリの唯一の友達は

山の中で拾った蚕。

ミユリは蚕に「紬(ツムギ)」と名づけ

こっそり大切に飼っていた。

「君は、私が困っていたら助けてくれるよね、ツムギ」

この窮屈で息が詰まるような現実から

いつか誰かが救い出してくれると

ミユリは、いつも、願っていた。

ある日、いぢめっ子の清水に蚕を捨てられてしまう。

唯一の友達を失ったミユリは絶望する。

そして、次の日。

ミユリの学校に「富田紬(ツムギ)」という

少女(モトーラ世理奈)が転校してくる。

 

たまたま、ネットで見つけた映画に

なぜか、惹かれて見た。

 

ミユリが、声が出ない描写は

ちょっと、わかりづらかったかな・・・

 

転校してきた紬が、ほんとに

ミユリにとって、救いの存在のように現れて

ミユリを自己肯定してくれて

あ、こんな友達がいたら、きっと

すごく、幸せだろうなって思う。

 

紬自身は、東京からの転校生ってことで

クラスでは、いぢめの対象にはならない。

だから、紬と一緒にいることで

ミユリも、いぢめに合わない。

 

でも、ミユリは、紬の不思議な夢を見たり

紬が、援助交際してる噂を聞いたりと

少しずつ、ミユリが紬との関係がズレていく・・・

 

監督は、まだ若い女性監督みたいだけど

映像美や、ストーリーの流れとかが

岩井俊二作品を、思い浮かべる。

 

私の好きな感じの作品を作る人だ。

 

蚕の話が、ちょっと、びっくりしたな・・・

蚕って、繭が糸の原料になるのは知ってたけど

さなぎになったら生きたまま、茹でるとか・・・

蚕が、成虫になったら、蛾になるだけかな?

と、思ってたら

蚕って、成虫になったら、口もないから

食べ物を食べられないとか・・・

蚕が、いかに人間にとって

都合のいいように作られた生き物なのか

知って、かなり衝撃だった・・・

 

でも、それって・・・

蚕=少女

に、かけてるんだと思う。

 

大人の男性から、少女って

今は、ブランドのように扱われてて

成熟した女性には、価値がなくなる・・・

 

紬に、救われてきたミユリは

紬の、たったひとつの希望を

裏切る・・・

 

ミユリは、自分が助けてほしいって

いつも、思ってたのに

紬のSOSには、気づかなかった・・・

届かなかった・・・

 

本当に、助けてほしかったのは

紬の方だったのに・・・

たくさん、たくさん、つらかったのは

紬の方だったのに・・・

 

なんだか、ふたりが近づけた瞬間

世界が、輝いて見えたのに

 

紬が、世界一おいしい飲み物って

「クリームソーダ」を飲むシーンが好き。

私も、クリームソーダ大好きだから

世界一おいしい飲み物って

すごく、共感した。

 

多分、紬は、救ってほしかったけど

自分のことを、一切、話さなかったのは

不幸自慢大会なんて、したくなかったんだと思う。

 

私は、こんなにつらい。

私だって、こんなにつらいよ。

 

そんな、話、したくないよね・・・

 

それが、紬が選んだ、たったひとりの

ミユリだったら、なおさら・・・

 

1回目より、2回目のが

多分、泣くと思う・・・

 

紬の言葉が、全部、つながるから・・・

 

あぁ、あの時、紬は、どんなキモチで

あのセリフを言ったの?

 

私にとって、この作品は

特別な映画になった。

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