あの空は夏の中

雑記、ドラマ、映画、本、芸能人ブログ

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八日目の蝉

「優しかったお母さんは

私を誘拐した人でした。」

 

ずっと、気になっていた映画。

 

たまたま、テレビで映画の放送があって

映画を見た。

 

秋山丈博(田中哲司)の愛人であった

野々宮希和子(永作博美)は

秋山宅に侵入し、赤ちゃんを連れ去る。

希和子は「薫」と名づけた赤ちゃんと共に

3年半の逃亡と事件後

大人になった子供・恵理菜(井上真央)の

葛藤を描く。

 

希和子が、丈博の子供を妊娠して

堕胎したことで妊娠できない身体に

なってしまうのは

すごく、女性としてショックだと思うんだよね・・・

 

希和子が、連れ去った赤ちゃんを

「薫」と名づけて、4歳まで

ほんとに、愛情たっぷりに育てるのが

すごく、切なく感じた・・・

それも、逃亡しながらの生活・・・

 

どんなキモチで、希和子は薫を見ていたのか

痛いほど、伝わる映画だった。

 

自分の赤ちゃんを連れ去られた母親

恵津子(森口瑤子)も、4歳になって

戻ってきた我が子と、どう接していいか

わからず、ついイライラしたり

ヒステリックになったりと・・・

恵理菜としては、愛情なんて感じられないだろうな・・・

でも、母親の恵津子も、すごく不幸だと思う。

 

この作品は、誰ひとり、幸せにならない・・・

 

不倫って、誰も幸せにならないって

改めて思うよ。

 

大学生になった恵理菜は

親子関係が、ずっと、ギクシャクしたまま

一人暮らしを始めて

不倫の末、妊娠してしまう・・・

希和子と同じ道を歩んでしまってるんだよね・・・

 

小さい頃、希和子が、たくさんの愛情を

注いで、育てても

やっぱり、大人になると忘れてしまうのか・・・

恵理菜が、希和子のことを

よく、思ってないことから窺える。

 

恵理菜に、近づくフリーライター

千草(小池栄子)との出会い。

千草は、恵理菜が希和子と一緒にいた

「エンジェルホーム」で、恵理菜が薫だった頃

一緒に遊んだ子供だった。

 

恵理菜と千草は、薫だった頃の

思い出を辿って

希和子の足取りを自分探しの旅が始まった。

 

逃亡しながらの育児、子育て

自分の子供じゃないのに、ほんとに

希和子の薫への愛情は

血のつながりなんて

カンケーないってくらい深い。

 

ずっと、このまま、逃亡してほしい!

と、願ってしまうくらい・・・

 

希和子も、薫も、すごく幸せそうだったから・・・

 

希和子が、フェリー乗り場で

逮捕される時

薫が、まだ、何も食べてないことを

叫ぶシーンが、もう、ほんとに

まぎれもない母親なんだよね・・・

 

私は、永作博美という女優は

正直、あまり好きではないんだけど

この役は、すごく合ってたと思う。

 

井上真央は、「キッズ・ウォー」から

ずっと、好きな女優で

永作博美に負けないくらいの演技力で

ぶつかってくるのが、すごい。

 

過去を辿り、自分は希和子から

愛されていたんだって実感して

千草に、子供を産む決心を叫ぶ・・・

 

映画を見ながら、ずっと思ってたのは

大人になった恵理菜と希和子が

再会してほしい!!

そんなことを、思った。

 

でも

映画では、再会しないまま

終わっちゃうんだけど

 

恵理菜が、希和子の足取りと共に

愛情を実感したことに

重きを置いたのかもしれないな・・・

 

すごく、いい映画だと思った。

 

そして、やっぱり

不倫する既婚男性って、最低だなって。

 

既婚男性って、ダメージないよね?

 

この映画でも、ダメージ受けてるのって

奥さん、不倫相手、そして、娘・・・

 

もし、不倫がなかったら

奥さんは、恵理菜と仲の良い親子だったかもしれない。

希和子も、結婚して子供を産んだかもしれない。

恵理菜も、不倫せず大学生活を謳歌していたかもしれない。

 

いろんな可能性を、不倫って

一瞬で、潰してしまうんだ・・・

 

そんなことを、思った映画でもあった。

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