やがて今も忘れ去られる

徒然なるままに雑記ブログ

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正解は、何だったんだろう・・・

私が、まだ支援センターに通っていた時に

知り合った年上のマリさん。

 

マリさんは、ピンクや可愛いものが好きで

人懐っこい性格だった。

 

一緒に、ランチに行ったりカラオケしたり

街をブラブラしたり

マリさんの一人暮らしの部屋に招かれたこともあった。

 

いつものように、マリさんに誘われ

ランチをしてると

マリさんが、大学時代の友達に会ったと話し始めた。

 

どうやら、その友達から、マリさんに彼氏がいないのは

高望みしてるからだと言われたらしい。

街を歩けば、恋人同士や家族連ればかりで

私だけ、ひとり・・・と

今にも泣きそうになったマリさんに、私は

「それは、マリさんのせいじゃないよ」

と、言った。

マリさんは、口調を荒げて

「じゃあ、誰のせいなの?

自分のせいじゃないなら、誰のせいなの?

誰が、こんな、いぢわるなことするの?神様?」

私は、何も言い返せなかった・・・

マリさんは、具合が悪くなったから

支援センターに戻ると言って店から出て行った。

 

その日から、支援センターの行事で

会うことがあっても、マリさんは私を無視するようになった。

そのうち、私自身、病気も良くなり

支援センターを必要としなくなった。

 

街中や、お店で、マリさんが小さく私に挨拶してきて

私も挨拶をしようとすると、逃げるように去って行った。

偶然でも会うことはなくなった。

 

あの時、私は、なんて言えばよかったんだろう・・・

 

胸の中に、そんな問いを抱えたまま

双子の親友に、ある日、このことを打ち明けた。

 

ふたりは

「そうだね。あなたのせいだね」って答えると言った。

「街中で、恋人同士や家族連れしかいないなんて

ありえないよ。それは気にしてるから、そう見えるんだよ。

何の努力もしてこなかった、あなたが悪いって言うかな」

 

て・・・手厳しい・・・

その考えは、私にはなかった。

 

何を言っても不正解だったのかな・・・

 

そして、最近、このことを思い出して

当時は、思いもしなかったことを思った。

 

マリさんは、私を悪者にすることで

救われたのかもしれない。

マリさんのせいじゃないって言う私を

じゃあ、魚ちゃんのせいでいいんだねって

落とし所を見つけたのかもしれない。

 

病気も、かなり重かったし複雑だった。

自分の感情のコントロールも難しかったと思う。

 

マリさんが自分を責めて苦しんでほしくなくて

「マリさんのせいじゃないよ」って言った

私の目的は、思いもしないカタチで達成されたのかもしれない。

 

人間つき合いって、難しいな・・・

明け方の君

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