やがて今も忘れ去られる

徒然なるままに雑記ブログ

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平和を考える

昔、NHKの番組で

学生の自主制作映画ビデオコンクール←うろ覚え

で、受賞した作品が紹介されていた。

 

その中のひとつの作品が

印象深く残っている。

 

高校生たちが作った自主制作映画で

突然、平和な日常に「戦争」が入り込む

ストーリーだった。

 

どこにでもある学校の教室で

今どきの高校生たちが楽しく会話してる。

 

もしかしたら、日本が戦争をするかもしれない。

いやいや、日本が戦争なんてするわけないと

日常の楽しい会話に戻る。

どこか戦争というものが、他人事のように感じる

高校生たち。

 

わかる。

私たちも、そうだった。

高校生の時、テレビのニュースで流れた

湾岸戦争が、まるで映画のようで

現実に起こってるなんて思えなかったから。

 

日本が戦争をすることになった。

楽しく会話してた高校生たちの日常に

徐々に、戦争が迫ってくる。

赤紙のようなものが個人個人に送られ

愛国心なんてない現代の若者たちは

最初は、戦争に行かないと言ってたのが

そんなことは許されない現実にぶつかる。

 

ひとりは、アメリカに逃げると言う。

どうやら、アメリカに逃げる方法があるらしい。

とにかく、日本にいたら戦争に行かされることは

絶対だった。

 

仲の良かった仲間と彼女と

涙の別れをしクラスから去った。

 

ひとりは、戦争に行くと言う。

家族を守りたいから、守れるのは自分しかいないと

思ったからだと。

そして、クラスから去った。

 

仲間の中で、両想いだけど、まだ、つき合ってない

男子と女子がいた。

 

その男子は、自分がどうしたいのか

悩んでいた。

アメリカに逃げる、戦争に行くでも

どっちみち、もう日常には帰れない。

 

女子の方は、まだ告白もしていなかったことを

後悔する。

早く告白して、つき合っていれば

デートだってできたかもしれない。

 

早朝、男子からケータイに連絡が入る。

女子は、急いでチャリを走らせる。

大きな広い車道を挟んで

反対側をチャリで走るふたり。

 

いつもの見慣れた今の早朝の風景。

戦争なんて感じないのに・・・

 

チャリで、ひたすら長い長い道を

会いたいキモチで走るふたりを見て

 

本当だったら、仲間と一緒にランドで

遊んだり、デートしたり

将来の夢を語ったり

青春を謳歌していいはずなのに・・・

 

そうだ・・・

戦争に行くのは、いつも若い世代なんだ・・・

こんなの絶対、許しちゃいけない。

大人たちが、そんなこと食い止めなきゃいけない。

 

広い車道を挟んで

ふたりは、会って話をできたのか?

それともケータイで話をしたのか?

もしかしたら、ケータイで話しながら

道が交わる場所で会ったかもしれない。

 

そこは、よく覚えてないけど

 

男子が言った言葉は

「戦争に行く。今日行く。

だから、最後に話したかった」

だった・・・

 

これを、当時の高校生たちが作ったことに

衝撃だったし

こんなこと絶対に現実にしてはいけないと思った。

 

そして、どれくらい経った頃か

コロナが蔓延し

学生たちの日常が奪われた。

 

すべてのイベントの中止、マスクでの日常。

文化祭も、修学旅行も、なくなった。

 

楽しいはずの学生生活が

想像もしないカタチで変わってしまった。

 

そうなんだ・・・

別に、戦争だけが日常を奪うわけではない。

だったら、ますます戦争なんてしてる場合じゃない。

それほど、バカバカしいことはない。

 

戦争をしていないだけが「平和」ではない。

震災でだって、日常を奪われる。

 

ただでさえ、日本は地震の国だ。

東日本大震災の復興もまだなのに

正月に起こった能登半島地震・・・

最近の九州、四国の地震・・・

 

復興や、さまざまな問題を抱えているのに

戦争どころではない。

 

今の日本を「平和」ではないと思うのは

経済が回復しないまま、物価は上昇

将来の不安しかない若者世代・・・

貧困の差も激しく、こども食堂が足りない現状。

出生率の低さから、もう、この日本で

結婚して子供を産もうと思う若者も

かなり少ない。

そんな国のどこが「平和」なんだろうか?

 

こんな状態で、戦争なんて起こったら

地獄絵図どころではない。

 

本当の「平和」とは、今の子供たちが

幸せに、食べるものにも困らず

きちんと教育を受けられ

将来の不安もなく、夢を見られる

日常を楽しく過ごせることだと

私は、思う。

 

震災や、疫病など避けられないこともある。

だけど、戦争だけは避けられると

私は思ってる。

 

ひとりひとりが、「絶対に戦争は反対」と

強くキモチを持って生きていってほしい。

 

毎年、8月になると

広島、長崎、終戦記念日

「平和」について考えるキッカケが

日本にはある。

 

どうか、もう一度

「平和」ってなんだろう?

と、立ち止まって考えてほしい。

 

戦争は、どっちも加害者で被害者。

正義なんて存在しない。

勝った方が正義なんかでもない。

戦争によって、人が人でなくなってしまう。

人間らしい暮らしとは、真逆が戦争だ。

 

「平和」は、ひとりひとりが

守っていかなければ続かないものだ。

 

二度と戦争という過ちを犯しませんと

誓った言葉には

「平和」を守っていきますという誓いでもある。

 

そして、当時、平成の高校生たちが作った

自主制作映画も、私は、ずっと忘れない。

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