あの空は夏の中

雑記、ドラマ、映画、本、芸能人ブログ

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silent

朝の番組で、キャスターが毎回泣いてると言っていたし

いいドラマなんだろうなってことはわかっていたし

主題歌が、ヒゲダンだから見たいとは思っていたけど

なかなか見ることに積極的になれなかった。

 

高校時代に、主人公・紬(川口春奈)と想(目黒蓮)は

つき合っていたが大学進学後

想からLINEで別れを告げられ、そのまま社会人になった紬は

想の親友・湊斗とつき合っていた。

 

酷評だった朝ドラ出演から人気大丈夫かな?と

思っていた川口春奈は好演だったし

ジャニーズの目黒蓮も演技良かった。

 

紬は、想と、偶然、再会したら

想は耳が聞こえない状態になっていた・・・

という事実から物語が始まる。

 

聴力が徐々に失われる本人のつらさや

家族のつらさは・・・

私には、痛いほどわかりすぎるので

かなりの勇気が必要だった。

 

昔、「愛していると言ってくれ」を

フツーのラブ・ストーリーとして

トヨエツかっこいいと思いながら見てたのは

私には無縁の物語だったからだ。

 

今、現在。

無縁じゃない内容のこのドラマを私は、どう捉えることができるんだろうか?

 

想の母が、泣き崩れる姿も痛いほどわかる・・・

そして、その母の姿を見たくないって想のキモチも・・・

 

想の「若年発症型両側性感音難聴」の原因に遺伝がカンケーとわかり

想の姉が妊娠中で、もしも自分の子供も遺伝で耳が聞こえなかったらって

心配を母にぶつけると

母は「なんで、自分のことばっかりなの!!」と怒ると

姉は「自分のことじゃないよ。私にとってはお腹の子が我が子なんだよ」

というやり取りも痛いくらいわかる・・・

想の姉も妹も、いつか母になるんだよと言葉の重み・・・

 

とてもじゃないけど

目黒蓮くんかっこいいよね!!とか

ふたりの恋はどーなるの?と言える心境にはなれないなって・・・

 

私が、一番大切に思っている人が「片耳難聴」で

生まれつきで原因はわからないままだった。

原因がわかりたくて数年、大きな病院に通っては

いろんな検査をした。

原因がわかれば治ると思っていたから。

 

補聴器をつけるほどではないと言われ

長年、そのことを忘れるほどフツーに暮らしていた。

たまに聞こえない方に話しかけると

そっちは聞こえないからって言われて

ハッとしたり。

やっぱり、想と同じで音楽が大好きで

一緒にカラオケ行くと私よりうまいし。

 

でも、社会的に叩きのめされることは

本人も私もあって・・・

そのたびに私は涙が止まらなかった・・・

自分のことより、つらいやって・・・

自分の人生のつらさなんか全然軽く思えるくらい

変われるなら変わってあげたいことは

いっぱいあった・・・

 

ドラマでは、想は徐々に聴力を失った側だけど

生まれつき聞こえない側の奈々が登場している。

 

奈々は、最初、性格の悪い子に私は映った。

高いイヤホンを金持ちだから、また買うよって言ったり

いやいや、貯金して買ったかもじゃん?

想に想いを寄せているけど

想が、紬と会ってると知ると

「高校時代まで耳が聞こえてて、大学生くらいから聴力を

失った女の子を探してつき合った方がいいよ。

そしたら、あの時、どんな音楽を聴いてた?

徐々に聴力を失っていくのコワかったよねとか

話が合うと思うよ」

と、聴者とろう者はわかり合えないことを言うんだよね。

 

奈々と話したいから手話をガンバって覚えたって想が

言うんだけど、それは女の子なら勘違いしちゃうよ・・・

好きになっちゃうよ・・・

だから、奈々が、紬が手話をするようになって

自分があげたプレゼントを、そのまま他人に

渡された気分!!と怒るのわかる。

 

あと、奈々の設定が、ちょっと性格悪くしてるのは

障がい者は「天使」や「無垢」のイメージがあるから

そうじゃない。

てことを、きちんとわかりやすく伝えてると思った。

みんな同じだよ。

グチだって言うし悪態だってつくよ。

 

奈々も奈々とほんとは両想いだった

聴者の春尾と大学時代にすれ違ったままだったんだよね。

春尾も、そのことがずっと胸の中にあって

手話教室の講師になっても一線引いた人付き合いしかしてなかった。

 

湊斗が、ずっと優しくていい人だったから

想は、湊斗にだけは「声」を出せたのかも。

最初に「声」を出して名前を呼ぶのも湊斗だったしね。

 

脚本家が、20代の女性だと知って

日本語でしか伝わらない言葉ってあるから

海外で翻訳されたら、もうニュアンスが変わるから

だから、自分は日本のドラマで脚本を書きたいと言ってて

若い人が、日本語でしか伝わらない日本語の

ニュアンスを大事にしてるの意外だった。

 

最終回まで見て

奈々が、春尾と再会して

お互いに、うまくいかなかったのは聴者とろう者だったからではないって

気づいて話すシーンで

救われた気がした。

 

結局は、人と人の繋がりやすれ違いなんだって。

 

それでも、社会で不当な目に遭うことも

ドラマでは描いていたから綺麗事ばかりじゃない

ドラマだった。

警察官が、補聴器をイヤホンと間違えて怒ったりね。

 

自分とは無縁の時は娯楽ドラマとして楽しんでいたけど

そうじゃないドラマに初めて直面して

わかりすぎてつらくて泣いた時もあったけど

伝えたいことは、きちんと伝わったし

いいドラマだったと言えるドラマだった。

 

そして、このドラマの主題歌は

やはりヒゲダンしかないと思わせるほど

内容にリンクしている素敵な歌詞と曲だった。

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