あの空は夏の中

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ラストエンペラー

母が、3夜連続テレビ放映をつけて

一緒に見た思い出。

まだ、子供だったから、いろいろわからない点は

あったけど、なんだか印象に強く残った作品。

 

子供の頃に見た時の解釈?は

 

皇帝で偉いはずの少年が城から出ることを禁止されてる。

とにかく外の景色が見たいと城から出る方法を試したり

若くして奥さんたちをもらって楽しく過ごしてる。

戦争が始まり、日本と深く関わるようになって

いろいろと利用されて、平和な暮らしも変わり

野心を抱くようになる。

戦争が終わると、今度は戦争責任?とかで

一般市民になった皇帝が慎ましくも静かに暮らす風景・・・

 

皇帝なのに、なんで閉じ込められてるんだろう???

 

それは、めっちゃ思った。

 

そもそも、日本の歴史もわからない状態で

中国の歴史は、もっとわからない状態で

この映画を初めて見ることになった。

 

ラストエンペラー」と呼ばれる中国王朝最後の皇帝

愛新覚羅溥儀の物語。

 

紫禁城と呼ばれる城で育った溥儀が

「城の外では皇帝ではないが、城の中では皇帝」

という閉ざされた世界で

まったく外の世界を知らないまま

唯一、イギリス人の家庭教師から勉強以外も

いろいろと学ぶ。

 

溥儀は、正室と側室の奥さんと婚礼し

まだ10代という若さの正室と側室は仲が良く

それは、まるで婚礼というより

初めての同世代が集まる小さなクラスや塾にも思えた。

まだ、結婚とかよくわからない年頃だと思うし。

 

クーデターが起こって初めて紫禁城から出された

溥儀に手を差し伸べたのは大日本帝国だった。

 

正直、日本の授業というのは教科書もそうだけど

日本が戦時中、海外、特にアジア諸国に対しての

非道な行いは教えない。

 

私が、初めて知ったのは高校の頃だった。

社会を教える教師が、教科書は使わないと言った。

いつも、自分で選んだ記事や戦争マンガのプリントが

授業の内容だった。

そこで、戦時中の日本人の非道なことも習った。

南京大虐殺という言葉も、その時、初めて知って

かなりショックを受けた・・・

 

それまで、日本は被害者でアメリカから

一方的に核を落とされた国としか教わってなかったから。

 

高校の教師は、日本の教科書には

日本の悪い事実は載っていても一行だと説明した。

ドイツの教科書にはドイツがしてきた事実は

教科書7ページにも及ぶと話していた。

 

そして、忘れもしない湾岸戦争が始まった。

テレビの中のどこか映画のような映像だった。

この戦争が今、現在、起こってる実感なんてなかった。

 

そして、社会の授業は湾岸戦争

なぜ、起こったのか?

今、何が起こっているのか?

本当に、日本はこの戦争と関係ないのか?

 

映画みたいな映像が、一気に

自分たちの身に起こってる現実として

迫ってきた。

 

そして「ラストエンペラー」での大日本帝国

溥儀を利用しまくってるのも理解できるようになったし

溥儀も、また野心を抱くようになるのは自然に思えた。

その野心も利用されるんだけど・・・

 

ずっと、城の中で大人たちが自分の言うことを聞く世界。

そこから、いきなり放り出されて

満州国」の皇帝なんて話を出されたら

もともと皇帝だった溥儀は、実現したいと思うんじゃないかな?

 

溥儀が、戦犯として収容所に入ってからの

収容所長が溥儀と話すシーンはかなりあったと思う。

そこで、溥儀にいろいろと気づかさせる

人物だったんじゃないかと思った。

 

収容所から出た溥儀は、一般市民として暮らし

博物館となった紫禁城へ行く・・・

 

あんなに紫禁城の外に出たいと願った

外の世界は、溥儀には、どんな世界に映ったんだろう?

そして、あの紫禁城を、どんな思いで見つめたんだろう?

 

本当なら、紫禁城の外に出たいと願った時に

海外へ留学したいと思った時に

それが叶えられていたら変わっていたのかな・・・?

 

そして、そんな自由もなかった名ばかりの皇帝

最後の皇帝が、とても寂しく感じる映画だった・・・

the last emperor

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