あの空は夏の中

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星の子

宗教にハマってしまった両親のもと

育てられた少女の話・・・

 

と、ぼんやりしたイメージだけだったけど

どうしても、観たいと思った映画だった。

 

そして、観た映画は答えはなく

問いを投げかけるものだった。

 

どういう映画だったんだろう・・・

これは、すごく考えなければいけないと思った。

 

私は、この両親のもとには

少女だけ、ちひろだけがいる3人家族だと思ってた。

そしたら、赤ちゃんのちひろが泣く姿を

両親と、もうひとりの女の子も見つめてる・・・

 

映画は、どうして両親が宗教にハマってしまったのか

きっかけから始まる。

 

ちひろは、未熟児で生まれ

多分、アトピーだと思われる湿疹がひどくなり

泣きじゃくる・・・

 

これは、親なら誰でも藁にもすがる思いだろう・・・

 

ちひろの母がつける日記には

 

「もう・・・どうしたらいいか、わからない・・・」

 

 

と、書かれていて・・・

 

すごく、わかる・・・

 

そんな時に、「水が悪い」と言われ

「金星のめぐみ」という水に出会い

それが、たまたま、ちひろアトピーをよくしてしまったから

そこから、両親は、どんどん宗教にハマっていく・・・

 

娘思いの両親に思える。

 

でも、ん?

と、思うところは、かなりあって

 

それは、長女のまーちゃんの存在。

この両親は、まーちゃんとどう接していたのか?

まったく、わからないけど

まーちゃんが家出を繰り返しているのを

どう思っているのか?

 

どうして家出を繰り返すのか

夫婦で話し合いしないのだろうか?

 

まーちゃんが父親とケンカした話は出てきたけど

どうしてケンカになったのかは、ちょっと

わからない。

 

まーちゃんが最後の家出をして

もう本当に帰らなくなってしまってからも

両親は、宗教をやめない。

 

むしろ、3人で幸せに暮らしてる・・・

 

この家族にとって、長女の存在ってなんだろう?

 

娘思いの両親なら、まーちゃんにだって

真摯に向き合うべきじゃなかったのかな?

 

未熟児で病弱な妹に、つきっきりで

宗教にまでハマっていく両親を

まーちゃんは、どう見ていたのかな・・・

 

そして、ちひろも中学生になり

いろんな噂や、外から見た両親の姿を

知ることになるんだけど

 

ちひろにとっての両親は

本当に優しくて愛してくれてる。

 

でも、やっぱり、ここでも

ん?

と、思うシーンはあって

 

夜ごはんのシーンだ。

 

宗教にハマって、どんどん貧乏になっていく家庭。

 

その日、両親は宗教の会合?に行っていて

夜ごはん、どうしようか?

と、言う。

 

すると、ちひろは、豆腐食べたし

クッキーもあるから大丈夫だと言う。

 

夜ごはんに、豆腐とクッキーだけ???

成長期なのに、ごはんないの???

 

それから、何度か

同じ宗教の人から分けてもらったお寿司とか

おかずとか出てくるけど

ちひろの母親が作った食事のシーンがない。

 

そして

母方のおじが、怪しい宗教だと心配していて

両親は、そんなおじに怒りをぶつけたりするけど

ちひろの修学旅行のお金を、おじが出したことを知って

ええ!!

と、思った・・・

 

娘のために、宗教にハマったのに

その娘の修学旅行のお金が出せないことに

両親は、ココロが傷まないのか?

 

矛盾を感じる。

 

きっと、この矛盾は、ちひろも感じてるはず。

 

私は、どうしても、この宗教は胡散臭いと思う側で

 

でも、だからといって

先生のように、怪しい宗教に入ってる子供だからと

冷たくあしらうのは行き過ぎだと思う。

 

宗教を信じていない、ちひろの友達

なべちゃんとのやりとりは、かなり好きだった。

 

ちひろが、小学生の時

ちひろの何気なく言った会話で、両親は、またまた宗教から

怪しげな眼鏡を購入して、つけさせる。

 

なべちゃんは、変な眼鏡って言うけど

ちひろと一緒に帰る。

一緒に帰りながら、ちひろの話を聞いて

じゃあ、あのおじさんは?

あのおばさんは?

と、聞いて

ちひろは、全部

「ぶさいく」

と、答える。

で、なべちゃんが、じゃあ、私は?

「美人」

と、ちひろが答えると

「あんた、病気じゃないよ。ただの面食い」

 

そして、中学生になった

ちひろとなべちゃんは、一緒に帰ったりするし

たまに、なべちゃんが嫌味っぽくいぢわるで?

「変な宗教に入ってるから」

と、言ったりするけど

 

先生に、クラスの前で、ちひろが酷い言葉を

浴びせられた時は

放課後

なべちゃんは、泣いてるちひろをかばうし

なべちゃんを好きな男の子も

ちょっと、笑ってしまうことを言うし

 

変な宗教に入ってるからって

ちひろという少女の人格までは否定しない。

 

多分、そこがいいなと思った。

 

そして

ちひろ自身は、どうしたいのか?

 

ずっと、気になりながら観たけど

わからないまま、終わる。

 

私は、どうしたって、ちひろ側で

考えることはできないし

ちひろの両親の最初の苦悩はわかっても

その後の行動は、やっぱり理解できないし

 

そしたら、せめて

なべちゃん側でいたいよなって

思う。

 

先生みたいに、変な宗教に入ってるからって

ちひろを全否定する人間にはなりたくないなって。

 

そんなことを思う映画だった。

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