あの空は夏の中

ドラマ、映画、本、特撮の感想ブログ

誰も知らない

当時、私は、毎週のように

渋谷の小さな映画館に通っていた。

毎回、気になる映画の前売り券を買って

その前売り券を買う時に

「誰も知らない」に強く惹かれて

少年の表情が、印象的だった。

前売り券を買い、楽しみに上映を待っていた。

 

その間に、「誰も知らない」

カンヌで賞を取り

たくさんの人が知る映画になった。

 

上映日、渋谷の小さな映画館には

それまで見たことのないくらいの

人の数で、埋め尽くされていた・・・

やっぱり、賞を取ると観に来る人が

増えるんだな・・・

と、思った。

 

「誰も知らない」

母親と少年が、引っ越してくるシーンから

始まり、部屋に入るとスーツケースの中から

子供たちが現れ、実は、4人子供がいることを知る。

シングルで4人の子持ちだと知られたら

家を追い出されるかもしれないと思い

長男の明以外、外で出るのは禁止する。

その明も、学校に行ってないこともわかり

母親と、4人の子供たちが食卓を囲むシーンは

本当に、みんな幸せそうに、ごはんを食べている。

 

その母親が、新しい恋人ができて

同棲を始めてしまってから

最初は、現金を置いて行ったり

現金書留で送られていたが

お金も送られなくなり・・・

 

本当に、子供たちだけの生活が始まる・・・

 

明以外、外へ出ない約束だったが

ガス、電気、水道も止められ

子供たちは、公園の水を飲んだり

明は、近所のコンビニの賞味期限が切れた

お弁当をもらったりして、なんとか

生活をしていく・・・

 

「大人たちは、一体、何をしているんだ?」

 

と、思わずにいられない映画だった・・・

 

4人の子供たちは、それぞれ、父親が違い

明が、兄弟たちの父親たちに

お金をもらいに行くシーンも

父親たちも、お金がないみたいなことを言い

わずかな、お金しか渡さない・・・

 

子供たちを、置き去りにした母親を責める声が

めちゃくちゃ、多いのは、わかってたけど

この父親たちも、同罪じゃないの?

 

母親が、帰って来ない。

だから、生活の上で、お金をお願いしますって

小学生の子供から言われたら

え?今、どうやって生活してるの?とか

心配しないの?

 

唯一、コンビニ店員から、児童相談所の話をされるけど

明は

「そうすると、4人一緒に暮らせなくなる」

と、答える・・・

 

明が、たまたま、少年野球の助っ人を頼まれ

子供らしく、幸せな時間を過ごすも

事件が、起きてしまう・・・

 

この映画は、ドキュメント系の作りをしているから

すごく、リアリティがあり

何より、幸せな時を過ごした後は

必ず、どん底に落とす内容で・・・

まったく、救いがない。

 

ずっと、私は、なんて

大人は、身勝手なんだろうか?

 

映画館に、貼られた

「誰も知らない」の各ポスターのセリフに

「生きてるのは、おとなだけですか」

が、ずっと、胸に刺さっていた・・・

 

映画を観ながら・・・

なんとも言えない、怒りと

自分の無力さに、泣いた・・・

 

この映画が、実話の事件を元にしていること。

 

私が、こうやって生きてるあいだにも

「誰も知らない」子供がいるのかもしれない・・・

 

そして、これは、今、現在も続いてるんだ・・・

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